2016年度

年次報告書

コペルニクはラストマイルにおける

貧困削減に効果的な方法を開拓します。

7年前、開発援助の現状を打開し、貧困削減に向けた
よりスマートで効果的な解決策を見出すべく、
コペルニクは設立されました。

私たちは、素晴らしいアイデアがあるにもかかわらず、本当にそれらを必要とする人々には届いていない現実を目の当たりにしました。その気づきをもとに「ラストマイル」と呼ばれる従来の援助が届かない地域において、幅広い分野で貧困削減に繋がる革新的なプログラムを設計し、テストし、実行してきました。

2016年、コペルニクは以下のことに注力しました。

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シンプルなテクノロジーを、現地パートナーや女性販売員ネットワークを通じ、最も必要とする人々に届ける取り組みの強化。

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国際開発の分野に根強く残る問題の解決に向けた効果的な方法の確立や、新たなアイデアの創出に向け、複数のセクターにまたがる多様なパートナーとの協力によるコレクティブ・インパクトの拡大。

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従来の援助が届かない人々の真の課題解決に向け、有望な解決策をテストする新たな実験型プロジェクトへの着手。

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国際開発の専門家とのコミュニケーションの強化、持続可能な開発目標の達成につながる効果的な方策に関する多くのアイデアやエビデンスの共有。

私たちは、さらなるイノベーション、連携、アイデアの検証を積み重ねることで、
従来の援助が届かない地域の人々が、貧困のない尊厳ある生活を送るための
変化を起こすことができると信じています。

テクノロジーの普及


コペルニクは、ラストマイルにおける代表的な課題の解決に向け、シンプルなテクノロジーを手頃な価格で届けています。

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調理用コンロ

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浄水器

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衛生出産キット

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家庭用ソーラーシステム

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ソーラーライト

2010年以降、私たちがテクノロジーを届けた人数

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0 ヶ国

2016年は

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人にテクノロジーを届けました

私たちは2つのパートナーシップを通じて、
遠隔地に直接テクノロジーを届けています

女性
販売員
プログラム
パートナー
現地

女性販売員プログラム


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女性販売員プログラムは、小規模な社会起業家を目指す女性を経済的に支援するプログラムです。コペルニクは、ソーラーライト、浄水器、環境に配慮した調理用コンロなどのシンプルなテクノロジー(製品)を、地域で販売する女性たちを支援しています。彼女たちは、インドネシアの最も貧しい州の遠隔地の村々で、こうしたテクノロジーを普及させながら、販売益を獲得し、世帯収入を向上させることに成功しています。

東インドネシア

東ロンボク, スンバ, 西ティモール, フローレス

2016年:

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起業家としてプログラムに参加した388人の女性(および77人の男性)がインドネシア東部の最も貧困な地域で、生活に役立つテクノロジーを普及させました。

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テクノロジー販売により、
女性の月収が平均で12%増加しました

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女性販売員によっ
て販売されたテクノロジーにより、62,775人の生活の質が改善しました。

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参加した女性の89%が大勢の人前で話すことに慣れ、80%が個人的なネットワークを拡大しました。

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参加した女性の85%は、追加的な収入を、一般的な生活必需品と子供の教育に使いました。

西インドネシア

ボジョネゴロ, トゥバン, & 北アチェ

2016年:

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179名の女性が起業家としてプログラムに参加し、ビジネススキルや新たな知識を獲得して、自身のコミュニティで積極的にテクノロジーを販売しました。

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65%の女性がビジネスネットワークを構築/拡大し、追加収入を得るとともに、プログラムを通じて新しい経験を得ることができました。

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参加した女性の39%は、追加的な収入をより良い品質の食品に、21%は新しい道具や家電製品に、19%は個人的なニーズを満たすために費やしました。

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プログラムへの参加後、90%の女性がセールス能力や大勢の人前で話す能力を向上させました。

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女性販売員によって販売されたソーラーライト、浄水器、環境に配慮した調理用コンロにより、7,790人が生活の質を向上させることができました。

現地パートナーと連携したテクノロジー普及


現地パートナーを通じて、何千ものテクノロジーを遠隔地の人々に直接届けています。

2016年,
従来の支援が届きにくい、6カ国2万人以上の人々にテクノロジーを届けました。
この中には、勉強や安全な出産のために、学校や診療所に、より明るく衛生的な環境を提供する
シンプルなテクノロジーを届ける取り組みも含まれています。

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「私は4年前にヨルダンにやって来ましたが、空爆により自宅や隣近所が破壊された際に記憶が失われてしまいました。私の人生を立て直す上でソーラーライトはとても役に立ちました。携帯電話を充電できたことで、新たな収入を得る機会にも恵まれています。」

ヨルダンのIT技術者Omar Abdul-Latif氏

630

2016年、630個のd.lightソーラーライトが、ヨルダンのアカバ, ネパールのチトワン, インドネシアのパプア州, カンボジアのクラチェ にある家庭、学校、診療所、コミュニティホールを明るく照らしました。

40

私たちの プロジェクト を通じ、バリ島のカランガセムで、清潔な水にアクセスすることが困難な人々に障害を持つ人々に、40個のNazava浄水器を届けました。

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「水源がとても遠いので、きれいな飲料水を得ることは困難です。雨水の貯留槽がありますが、沸騰させないことには水を飲むことができません。水を沸かすためには薪や灯油を入手する必要があり、かなりの手間となっています。浄水器を使い始めてすぐに、その使い易さと、雨水のろ過のし易さに気が付きました」

バリ島カランガセムの住人、I Wayan Merta氏

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「かつて、1〜2人以上の女性が同時に診療所で出産しようとすると、消耗品や器具を洗浄して使い回ししなければなりませんでした。衛生出産キットは、この問題を解決してくれます。」

ラオスのサラバン県のナム・ソムフォン氏

4000

4,000個のJANMA衛生出産キットが、プロジェクトを通じて北インド, インドのラジャスタン, ラオス の妊婦や赤ちゃんに役立てられました。

467

467の教育用玩具は、「インドネシアの子供たちが科学を楽しく学べるように教具を届けよう!」プロジェクトを通じ、バリ島のバンリ地区とブレレン地区で学ぶ子供たちに役立てられました。

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「以前は一度も顕微鏡を使ったことはありませんでした。本で見たことはありましたが、実際にどのように見えるのか想像もできませんでした。YKIP(コペルニクの現地パートナー)が届けてくれた小さな顕微鏡を最初に試してみましたが、それを使って私の皮膚の表面を観察することができました。小さな点や線が見えて本当に驚きました!私の友人たちは、葉っぱを見てとてもびっくりしていました。顕微鏡が無ければ見ることができないことがあることを学びました。次の科学の授業でまた顕微鏡を使うのが待ち遠しいです。」

インドネシア、ブレレン地区の6年生、Luh Bella Arinaさん

60
「女性たちのビジネス・スタートアップを支援をしよう! 」 プロジェクトを通じて、
60個の調理用コンロが、燃料不足のために伝統的なストーブで調理を行っている、
カンボジアのクラチェのコミュニティに届けられました。

小規模な実証実験


プロジェクトの実施中、日々目にする主要な課題に対応するため、2016年に新しい実験型プロジェクトを
開始しました。このプロジェクトは、ラストマイルの人々が抱える共通の課題に効果が期待できる
シンプルなアイデアやテクノロジーを小規模な実証実験を通してテストするものです。
このプロジェクトでは、貧困削減につながる可能性のあるアイデアの有効性を検証するために、
ラストマイルの人々や現地パートナーと直接協働します。

2016年
これらの現地パートナーと協働しました。

ソーラー乾燥機による農家の所得向上

インドネシアの東フローレスにあるPajinian村で、地元で入手可能な材料を用いて製造したシンプルなソーラー乾燥機の有効性をテストしました。この乾燥機は、当該地域のメジャーな農産物であるコプラ(ココナッツ)とカシューを乾燥させるために使用されました。私たちは、伝統的な乾燥プロセスよりもソーラー乾燥機のほうが効果的に、より多くの農産物を早く、より狭いスペースで乾燥させ、農産物の品質や販売価格を高めるだろうと予測しました。実験結果は こちらをご参照ください。

穀物貯蔵方法の改善による食糧安全と農家の所得向上

私たちは、保存中の作物に対するゾウムシの悪影響を減らすことができる、シンプルで気密性の高い保存方法をテストしました。収穫後の穀物の損失の大部分にはゾウムシが影響しており、インドネシア東部の多くの小規模農家の食糧安全と収入に影響を及ぼしています。多くの農家は、消費、出荷または販売前に最大で12ヶ月間もソルガムを貯蔵しており、その間にゾウムシが蔓延する被害がよく見られます。いくつかのデータは、伝統的な方法で貯蔵されるソルガムの最大70%が、この期間中にゾウムシによる被害を受けることを示唆しています。この実験はこうした課題の解決を目指しています。実験結果は こちら をご参照ください。

カカオ豆の加工プロセスの改善

インドネシアのバリ州で第2位のカカオ生産量を誇るタバナンで、カカオ豆の新たな加工プロセスとして、3層構造発酵ボックスとハイブリッドソーラー乾燥機の有効性をテストしました。私たちは、3層構造発酵ボックスがカカオ豆の発酵をより促進し、その結果として商品の価格が上昇すること、また、ハイブリッドソーラー乾燥機が、伝統的な乾燥方法よりもカカオの乾燥時間を短縮することを予測しました。実験結果はこちらを参照してください.

アドバイザリーサービス


コペルニクは、新興国市場および開発途上国市場の人々のニーズに応える、革新的な製品やサービスを開発している民間企業や公共セクターに対して専門的なアドバイザリーサービスを提供しています。

民間企業

民間企業に対しては、市場調査やニーズ調査、ビジネスコンセプト・プロトタイプ・新技術のテスト等に関する専門性を活かしたサービスを提供しています。また、流通アプローチのテスト、適切なビジネスパートナーの選定、CSR / CSVプログラムや方針へのアドバイスに強みを有しています。

公共セクター

開発機関、開発途上国政府、NGOに対しては、イノベーションファンド/ラボの設計や、それらプログラムによるスケールアップが可能なソリューションの開発・テストを通じて、先進的なアプローチを支援しています。私たちは、ラストマイルの人々のニーズの充足に向け、官民学にまたがる、それぞれの強みを活かしたパートナーシップを構築する専門性を有しています。

2016年

15
アドバイザリーチームは、15の多国籍企業、多国間機関、社会的企業、国際機関との
プロジェクトを実施しました。

試作品テスト - インドネシアの子供たち向けの教育教材の開発と試作品のテスト

コペルニクのアドバイザリーチームは、(株)NHKエデュケーショナルのインドネシアの教育カリキュラムや教育環境に合わせた映像教材の開発とパイロットテストの実施支援を行いました。このプロジェクトは、インドネシアの小中学校の理科の授業に映像教材を導入し、学びの質を向上させることを目指しています。コペルニクは、NHKエデュケーショナルの現地パートナーとして、インドネシア語の教材の開発や、ジャカルタの教師や生徒、政府関係者からのフィードバック収集、教師が実際の授業の中で映像教材を用いるワークショップの実施を支援しました。NHKエデュケーショナルとコペルニクは、2017年以降、継続してプロジェクトを実施する予定です。

市場調査 - 自動車関連企業の市場開拓に向けた調査

新たなビジネス機会の獲得に向け、ある自動車関連企業がコペルニクと協働で、インドネシアのインフラや都市開発等に関わる政策動向や社会課題の調査を行いました。コペルニクは、文献調査に加えて、特に農村物の交通状況や廃棄物管理に着目しながらインドネシア東部の3つの都市と町を訪問しました。調査研究まとめた報告書は、インドネシアにおける当該企業の事業戦略の策定に役立てられました。

UJI COBA 試作品テスト-大塚製薬、JICAと連携した保健分野のモバイルアプリを検証

インドネシアにおける結核への対応として、アドバイザリーチームは、大塚製薬株式会社と連携し、結核患者向けのモバイルアプリの開発・検証プロジェクトを実施しています。このプロジェクトは2年間のJICA民間連携事業として、モバイルアプリを通じて患者を支援し、治療への取り組みを後押しすることで、低コストでインパクトの大きい解決策を見出すことをめざしています。コペルニクは、結核患者やその家族、医療関係者と密接に協力しながら、デスク調査や簡易的な評価、アプリの実証試験を行っています。この結果は、2017年末までにインドネシア結核セクターの主要関係者に共有される予定です。

CSR計画策定-都市スラムの改善

インドネシアの都市スラム住民に対し、教育、保健、金融の複合的な援助を行い、生活改善を目指す大手金融サービス企業の複数年にわたるCSR計画策定を、ドイツのコンサルティング会社Endevaとともに支援しました。コペルニクは、都市スラム住民のニーズ調査と評価を実施し、企業のCSRロードマップ策定に貢献しました。

プログラムデザイン-二国間援助機関によるイノベーション・ファンドの設計

多様なソリューションの発掘とパートナーシップの拡大という開発援助の国際的潮流を受けて、二国間援助機関が新たなイノベーション・ファンドを立ち上げるに当たり、コペルニクはその設計に携わりました。同機関は現在、コペルニクが開発を支援した青写真に基づき、イノベーション・ファンドの詳細を設計しています。

PR活動


コペルニクは、貧困削減に取組む多くの外部機関と接し、自社の取組みや発見、
インパクトを積極的に発信しています。

出版

2016年、2つの出版を通じて、国際開発分野の関係者と共有すべき有効なツールと調査結果を発信しました。

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非営利組織や社会的企業が活動のインパクトを測定するのに役立つ、簡易で手頃なツールを掲載したインパクト・トラッカー・カタログ を更新。

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インドネシアの小規模農家が抱えている
主要な課題に焦点を当てた
アンメット・ニーズ・レポートの出版。

受賞


2016年、コペルニクは、ザーイド未来エネルギー賞2016
非営利組織部門を受賞しました。

イベント
コペルニクのメンバーは

14
の国内・海外のイベントにおいて講演しました。

メディア掲載
コペルニクは

88
の新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、ウェブサイトに取り上げられました。

支援者


皆さまの多大なるご支援なくしてこれらの活動を成し遂げることはできませんでした。
心より御礼申し上げます。

20 の現地パートナー

コペルニク・チーム

74
人のスタッフがチームメンバーとして活動しています。(2016年12月現在)

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財務報告

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主なパートナー団体・企業

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